掛軸のしまい方と保管の仕方
掛軸の修理の主な原因は保菅の状態がわるくてシミやカビ裏打ちのはがれなどによります
カビは湿度シミは湿度や水濡れ、裏打ちの剥がれは湿度とノリなどが原因になりやすくな
ります、いずれの原因も湿度が関係しています、多湿の場所には保管しないように
掛軸は裂と裏打ちに使われる和紙それと本紙の和紙又は絵絹で出来ています、その為湿度
の影響を受けやすくできています。掛け軸の管理保存に気おつけないとカビやシミなどの
原因になります、カビやシミが出るとしみ抜きをして再表具になります。乾燥した場所床
に近いところではなく天袋や通気の良いところに保存してください。
桐箱の特徴
- 断熱性と吸湿性にすぐれている。
- 虫が嫌うタンニンを多く含まれているので
防虫効果があります。 - 軽く収縮が少ないので狂いが少ない。
- 耐火性が強く大切な掛け軸の箱に適しています。
大事な掛軸は桐箱に
大事な掛軸は桐箱に保存してください、桐は湿度を調整するので掛軸の保存に適していま
す。タンスなどに桐を使うのも同じことです、掛軸を修理したときに桐箱が無い場合には
桐箱に入れてください、当店ではタトウ付きの上桐箱をお勧めいたします、紙タトウが無
い桐箱もあります。古い桐箱では紙タトウが無いものもあります、大事な掛軸の保存には
2重箱にします。中は桐箱外箱は主に塗りの箱になります。
掛軸を入れる部分と蓋の部分が隙間なく嵌まらないと桐箱の役目をしません、通販などで
購入するときにはよく調べて購入するのが良いとおもいます。蓋がぴたりと合わないと桐
箱の効果がありません。現在桐箱に入っている掛軸を再表具する場合にはその箱に入るよ
うに掛軸を作ります。
桐箱に箱書き
桐箱の蓋にあたる表に画題が書かれています、画題により掛軸にこの掛軸の場合牡丹と書
かれているので牡丹の絵が描かれています、右の画像では蓋の中側に少し鮮明ではありま
せんが作者の名と落款が押されています。箱書きがることで掛軸が作者の作品であること
を証明してます。この掛軸は読みやすい字で書いてありますがくずした字で書かれた箱書
きもあります箱書きがあることにより少し画家のことがわかるとおもいます。
箱と掛軸は一組になっていますので寸法が合うからと違う掛軸を入れないようにしてくだ
さい掛軸の作者が箱書きで分かりますのでもし売りたい時などには箱書きあるのと無いの
では価値が変わります。当店に修理で依頼されるとき箱はあるが見つからないので丁度入
る箱があったので違う箱に入れてきたというお客様がまれにあります、箱がどこにあるか
わからない時には修理する掛軸の大きさは修理前と同じ寸法で仕上げます箱が見つかった
とき入るように。
箱書きされた掛軸は大事にしてください、又箱書きされていなくても掛軸にとって
桐箱は掛軸の保存に適していますので箱がある場合には必ず桐箱に保存してください。

紙タトウと桐箱
掛軸に合わせた寸法の桐箱になります、蓋の表には作者による画題が書いてあります牡丹です掛軸の絵は牡丹が書かれています掛軸は和紙で保護してます

蓋を開けた状態
蓋の中に作者の号と落款
が押してあります、表書きと中の号と印を箱書きといいます、箱書きは作者の真偽の参考になるので箱と掛軸は揃いにしてください、掛軸がたくさんあると稀に箱と掛軸が違うことがあります。
太巻き桐箱
厚塗りの絵や絵具が剥落してる掛軸や又一度折れが出た掛け軸などは下の画像のような太
巻きの桐箱がお勧めです、掛軸を太く巻くために折れや絵具の剥落を少なくします。厚塗
りの絵や折れの出た掛軸などに利用します、紙タトウのほかに漆塗りの箱に収めることもあります。

太巻き桐箱
左の画像が太巻きになります、この芯に掛軸を巻きます、中2本は桐箱本体と蓋になります右は紙タトウになります。
掛軸の主な状態
- カビとシミ
- 掛け軸書画の部分の折れ
- 書画の破れと虫食い
- 掛軸の変色
- 掛軸の虫干し
カビとシミの原因
四季を通じて湿度が高いので掛軸の保存には十分注意が必要です湿気により裏打ちの剝が
れや浮きカビや染みが発生します。雨漏りや動物の尿などの染みなども掛軸の価値を低くします。
その他湿度以外に濡れた手での取り扱いによる掛軸のつれなどもあります、掛軸に染みや
カビ発生したら早めの修理をお進めます、時間がたつと修理代も余計にかかり完全に元の
ようにならない場合もあります。
下画像のカビはカビ取作業りできれいになります。この書は扇面の一部分ですカビ取り
作業ののち額装にしました。

カビの出た本紙の状態です。
掛軸の折れと破れ
掛軸の修理で多いのは経年の劣化と下画像の様な折れや破れになります、観賞するにも見
苦しくなりますので早めの修理が必要です折れは新しく表装することによりなおります、
破れは画像のように欠損部分が無ければきれいに治せます、欠損があるとその部分は他の
紙で修理します、又虫食いも古い掛軸にはありますが穴埋めして修理します。虫喰い予防
として当店では掛軸専用の防虫香を付けています。

掛軸の折れ
掛軸の修理で多いいのが書画
の折れです沢山の折れが出るとその部分から本紙が破れることがあります掛軸として鑑賞するのも見苦しくなります洗いと古い裏打ちを剥して折れ伏せと裏打ちして新しく表具します。

破れと虫食い
古い掛軸では桐箱などに保存しないで虫食いになっている掛軸もよくあります大事な掛軸は桐箱と
取り扱いに注意が必要です。
掛軸の変色
同じ掛軸を長い期間掛けたままにすることにより書画の傷みが早くなります普通4季に掛
け替えるようにすることにより1幅の掛けてる時間が短くなるので長持ちします、長い間
日光に当たっていたので全体が茶色になっています。この様な場合には洗いで少しきれい
になります。
この古文書は洗い作業ののち額装にしました一部分ですが全体は大きな額です。

本紙全体がやけにより変色しています。
掛け軸の虫干し
1年中同じ掛軸を飾っていると早く傷みます年に数回違う掛軸に架け替えることにより長
く同じ状態で楽しむことができます、春夏秋冬の掛軸も良いでしょう沢山掛軸があると一
度も飾らない掛け軸もすべて虫干しを勧めます。久しぶりに出したら染みやカビなどが出
てることがあります、シミやカビが出ていたら早く修理をすることをお勧めします、時間
がたつと余計な費用が掛かる場合があります。
掛軸の虫干しも大切です湿度が低い時期秋のころ天気がつずく日に数日掛けて虫干しをし
てください、この時桐箱や包み紙なども乾燥してください。桐箱に掛け軸を仕舞うときも
乾燥している湿度も低い日にしてください。天気の悪いとき仕舞うと湿気まで閉じ込めて
しまうことになります現在では新しい掛軸に虫食いをあまり見かけませんが掛軸専用の防
虫香もあります。
掛軸を飾る場所
床の間に飾る場合以外では直接日光やエアコンの風などが当たらない場所にかけて下さい。
日光による紫外線で紙が変色したり紙が弱くなります、又エアコンの風などが直接当ると
掛軸の状態が変化して反りなどが出る場合があります、湿気もよくないのですが極端な乾
燥も掛軸が反ったりします一度掛軸が反る様なことになると元に戻らないことがあります
風が直接当たらないようにしてください。
裏打をしていない作品
表装をしていない作品を長い間保管していますと破れたり変色やカビ、シミ等が出て掛け
軸や額などに仕上げようとしたとききれいな状態に仕上がらない事があります、そのよう
にならないために作品の裏打ちだけして仮巻きに巻いて保存することをお奨めします、特
に画仙紙に書いた書などは紙自体が強くないので大事な作品や思い出の作品を傷めずに保存できます。
掛軸の巻き方
掛軸の取り扱いも丁寧にしないと掛軸をいためます、巻紐を強く巻くと掛軸に紐の跡が
つきます、又緩く巻くとこれもよくありません、強く巻くと巻き紐の跡がつきます、
掛け軸に折れなどがつくと元に戻りません。
掛軸は一度折れたりするとそのままの状態でなをすことができません
最悪再表具になります。ゆるく巻くのも折れなどが出やすくなります。